毎日のスキンケア③洗顔
洗顔の目的
クレンジングはメイクなど油性の汚れを落とすことが目的でしたが、洗顔の目的は水性の汚れを落とすこと。
具体的には大気中の埃や排気ガス、タバコの煙による外的要因による汚れと、発汗による汗や皮脂、古い角質などの体内から排出される汚れ、そしてクレンジングで流し落としきれなかったメイクを洗い流すことです。
対象とする汚れの違いから、クレンジング料は油性の汚れを落としやすく、洗顔料は水性の汚れを落としやすいようにそれぞれ開発・商品化されています。
その後のスキンケアやメイクのことを考えれば、洗顔ではお肌に余計な油分を残さないことが重要ですので、油分が配合されている洗顔料はなるべく使用しないほうが本来の目的に合っています。
また美容成分など、洗顔料にプラスアルファの効果を期待しても、すすぎの際にほとんど流れてしまいます。洗顔では汚れや油分を落とし、保湿や美容成分はその後のケアで補いましょう。
朝の洗顔の目的とポイント
一般的な生活サイクルであれば、油性のメイクを落とすためのクレンジングは夜に一回ですが、洗顔は起床時にも行いますよね。
これは、就寝中も発汗により汗や皮脂が分泌され、さらに埃なども付着したりと、起床時の顔は意外と汚れているから。
つまり、就寝時の汚れを落とすことが朝の洗顔の目的なのですが、乾燥肌タイプの方や皮脂の分泌が少ない方の場合、朝は洗顔料を使わずにぬるま湯ですすぐだけでもOK。
しかし脂性肌タイプの方や、夜に美容クリームを使った場合はしっかり洗顔料を使用しましょう。余計な油分は、化粧ノリを悪くするベタつきやニキビの元です。
洗顔料の選び方
クレンジング料同様、洗顔料も含まれる成分の違いによって洗顔後の使用感とお肌への刺激はさまざま。できるだけ自分のお肌タイプに合った洗顔料を選びましょう。
洗顔料の種類と特徴
①固形石けん(どのお肌タイプにもOK)
シンプルな固形石けんは適度な洗浄力で洗い上がりもさっぱり。基本的にどんなお肌タイプにもOKですが、敏感肌向けの油分等を配合したものなどもあります。その後のスキンケアやメイクのことを考えれば、特に問題がある場合以外は余計な油分を含まないものを。
とはいえ、石けんもいろいろ。特に薬用せっけんは殺菌剤を含むので刺激が強いため、洗顔には向きません。洗顔用としてシンプルな石けんを選ぶ際は成分表示もシンプルな、香料や防腐剤が入っていないものがおすすめです。
なお配合成分が多いほど、トラブルが起きる可能性も大きくなります。
※詳しくは >>おすすめ石けん紹介ページへ(準備中)
②洗顔フォーム(使用感が選べます)
さっぱりタイプやしっとりタイプなど、さまざまな洗い上がりの使用感を選べる洗顔フォームですが、しっとりタイプには30~40%の油分が含まれていますので、脂性肌タイプの方には向きません。
③洗顔リキッド(すっきりした使用感)
シンプルな固形石けんに似て、洗い上がりに油分を残さないので使用感がすっきりするタイプ。でも製品によっては界面活性剤のみで作られているものもありますので、乾性肌タイプなどの敏感肌さんはご注意下さい。
④ムース(泡)タイプ(時間がないときに)
泡を作る手間がはぶけ、手早く洗顔ができて便利なムースタイプですが、強い界面活性剤や発泡剤を多く含むものも。お肌への刺激も強い傾向があるタイプですので、購入前にしっかりリサーチしましょう。
⑤パウダータイプ(酵素タイプ)
洗浄力は成分により様々。酵素の力で洗浄するタイプが多く、植物性酵素ならお肌にやさしいため毎日使用できますが、アミノ酸分解酵素入りのピーリング効果があるものは週1回程度の使用頻度にしましょう。
洗顔料あるある、気をつけたい商品フレーズ
弱酸性
お肌は弱酸性ですから一見、弱酸性の洗顔料はお肌にやさしそうな印象を受けますが、洗顔料の性質は関係なく、洗顔時に中性の水道水ですすがれたお肌は一度中性になります。
そして、その約30分後、お肌は本来の弱酸性へ戻ります。
しっとりタイプ
しっとりの理由は配合された油分。洗顔後もお肌に残された油分がしっとり感を感じさせますが、ひどい肌荒れなどの特別な理由がない限り、不足した油分は乳液やクリームで補うのがスキンケアの基本です。
美容成分配合
洗顔料中に配合された美容成分は残りにくく、ほとんどすすぎの際に流れてしまいます。できれば美容成分は洗顔料ではなく、美容液やクリームで補いましょう。
無添加
薬事法には無添加の定義がありません。化粧品の場合はアレルギー成分を含まない製品に「無添加」と表記されることがありますが、必ずしもお肌にやさしいとは限りません。
失敗しないための洗顔ポイント
失敗しないための洗顔心得
その1 ゴシゴシこするべからず
ゴシゴシこすれば、角質層を傷つけることに。クレンジング同様、洗顔時も繊細なお肌に負担をかけないことを第一に心掛けましょう。なお洗顔の基本は手で汚れを落とすのではなく、「泡で汚れを落とす」ことです。
その2 洗顔料をすすぎ残すべからず
泡や汚れを洗い残してしまえば、それはお肌の刺激に。髪の生え際やフェイスラインなど、すすぎ残しがちな部位には注意しましょう。
その3 時間をかけすぎるべからず
洗顔も時間をかけ過ぎてしまえばお肌の負担になります。泡立て時間をのぞき、洗顔は長くても1分から1分半で終わらせましょう。
その4 泡立ては手を抜くべからず
泡の量が不足すると摩擦の原因になりますし、洗顔料の濃度も濃くなってお肌の負担になります。
また、泡立てネットは便利ですが、水の量が少なくても泡立ってしまうことがネック。洗顔料の適正な濃度にも注意が必要です。
その5 仕上げの冷水、使うべからず
「毛穴を引き締める」として洗顔の仕上げに冷水を使用する方もいますが、冷水による肌の引き締め効果はほとんどありませんし、あっても一時的なもの。
逆に急激な温度変化は、赤ら顔や肌荒れの原因になります。
失敗しない、正しい洗顔方法
①ぬるま湯で顔全体をさっと流します
※顔に雑菌がつかないよう、手を洗ってからはじめましょう
②洗顔料を泡立てます
※適量の洗顔料を手のひらに載せ、適量の水を加え、空気を含ませるように泡立てましょう。
この際、顔を濡らした状態で長時間放置すると、お肌の乾燥の原因にもなります。泡立てが苦手な方は必ず泡立てネットを使いましょう
③クレンジング同様、洗顔時の泡もTゾーンから
※洗顔時も卵を割らない程度の力加減を意識して、指の腹でくるくると円を描くように軽く汚れとなじませます
④Uゾーン→目元、口元へも泡をなじませます
⑤ぬるま湯で手早く、すすぎ残しがないようにしっかりと洗い流します
泡立てネット使用時の注意点
忙しい朝でも短時間でたっぷり泡が作れる泡立てネットはとても便利ですが、実は水と空気を含ませて泡立てる過程で適正な濃度にすることも、洗顔料使用時の大事なポイントです。
特に、泡立てネットを使用する場合は少量の水でも泡が作れてしまうので、洗顔料の濃度が濃くなってしまうことも。濃度が高い泡はお肌へ負担となりますのでご注意下さい。
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